SEMINAR

  • ゼミのテーマ
    テレビジョンの社会学/インターネット時代の映像の社会学

1953年に誕生した日本のテレビは、さまざまな<流行>を生み出し、さまざまな<風景>を切り取ってきました。テレビとは、戦後日本を映しつづけてきた巨大なメディアです。テレビ離れが叫ばれていますが、これほどまで全世帯に普及し、日本の文化に根ざしたメディアもなかなかありません。
現在、さらにYouTubeやNetflix、Hulu、Amazon Prime Video、TVerといった動画配信サイトが普及しています。このゼミでは、これまでの「テレビ文化」を考えつつ、「インターネット時代の映像文化とは何か」についても考えたいと思います。現在放送中のテレビ番組や過去の番組、インターネット上の映像も利用しながら、現代社会に溢れかえる「映像文化」の意味を考えます。
3年次では、番組を視聴してディスカッション、文献調査、学外見学、上映会企画等をしながら、テレビについての理解を深めていきます。そのうえで、グループで研究プロジェクトに取り組み、合同発表会を予定しています。4年次では3年次の成果をもとに、卒業論文の執筆に取り組んでもらいます。

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  • これまでの卒業論文一覧

6期生
・メディアによるスポーツヒーローの構築
――スポーツ総合誌『Number』における大谷翔平を例に
・テレビドラマから見るオタクイメージの変遷
――「嫌悪」から「理解」、そして「共感」へ
・K-POP男性アイドルのメディア戦略
――SEVENTEENのプロモーションとマスター文化に見る送り手と受け手の発信
・SNS 時代のヒットドラマ『silent』
――共感する視聴者と切り抜かれるテレビ
・日本におけるフェイクドキュメンタリー番組の到達点
――リアリティが表現する不気味さ
・雑誌『暮しの手帖』の朝ドラ化
――NHK『とと姉ちゃん』と創設者大橋鎭子
・バラエティ番組におけるお笑い芸人のツッコミの分析
――テレビ朝日『アメトーーク!』に見るツッコミの拡大
・刑事ドラマから見る現実世界とドラマ世界の対応関係
――起こる殺人事件と描かれる殺人事件
・「雑賀崎」のメディア発信――地域イメージの構築と再構築
・放送局による野球の中継映像の違い――阪神戦から見る在阪局の特徴
・テレビドラマの波及力
――フジテレビ『コード・ブルー』が描くドクターヘリを中心に
・X(旧 Twitter)におけるテレビ番組実況パターンの分類
――単語属性の分析から見る「単純実況型」「感情型」「派生型」の 3 類型
・バカリズムの世界観――テレビドラマにおける笑いの追求と日常性
・ディズニープリンセス作品における「真実の愛のキス」の更新
――ディズニー観からの脱却
・高橋弘樹のメディア演出
――テレビ番組からネット動画まで横断する「テレ東らしさ」
・TBS『池袋ウエストゲートパーク』による「池袋らしさ」の醸成
・国内外における Netflix 日本オリジナル作品の受容
――『サンクチュアリ-聖域-』『First love 初恋』『離婚しようよ』のレビュー分析より

5期生
・映画『ナチュラルウーマン』からみるトランスジェンダー像
――フィクションと当事者の距離
・お笑い芸人のファン心理
――ダイアンファンのメディア接触に着目して
・マーベル映画におけるアイアンマン
――象徴的なヒーローとしての日米受容
・実写映像の漫画化からみる仮面ライダーW
――原作を受け継ぐ漫画のオリジナリティ
・インターネット時代の小学生とテレビ
――若者のテレビ離れに反した小学生とテレビの関係性
・邦画における報道機関の描かれ方
――報道被害の社会的認知
・アニメ『美少女戦士セーラームーン』における「愛される悪役」
・木村拓哉というアイコン
――キクタク「らしさ」の変化
・Z世代のオタ活と恋愛の関係性
――平野紫耀担からみる「趣味」が満たす充実感
・テレビ朝日『あざとくて何が悪いの?』からみるバラエティ番組のネット戦略
・脚本家・野木亜紀子が描く世界
――リアリティの追求と社会問題の啓発
・ドッキリの「意地悪な面白さ」
――『ロンドンハーツ』『水曜日のダウンタウン』から見るSNS 時代のテレビのドッキリ
・テレビドラマからみる電話と恋愛
――物語のなかのモバイルコミュニケーションの変遷
・TikTok から見る動画時代
――トレンドをつくるショートムービーのレコメンドと拡散
・シン・ウォンホ監督、イ・ウジョン脚本家作品の世界観
――日本と韓国の視聴者分析から

4期生
・お笑いを審査する
――『M―1グランプリ』審査員によるエンターテインメント
・日本人と集団視聴文化
――街頭テレビからパブリック・ビューイング、コロナ禍のスクリーンへ
・マツコ・デラックスのコミュニケーション
――言葉・間・振る舞いからみるタレント力
・躍進する韓国映画と伸び悩む日本映画
――是枝裕和とポン・ジュノからみる日韓映画の差異
・紅白歌合戦におけるアイドルの趨勢
――グループアイドルが目指した大晦日のテレビ舞台
・ミュージカル映画からみる日本とアメリカの差
――ミュージカルシーンにおける構造の違い
・拡張する恋愛劇
――年上女性と年下男性による年の差恋愛ドラマの増加
・不倫をめぐる現実社会とテレビドラマの関係性
――不倫ドラマで描かれる虚実
・アイ・キャッチャーとしての激辛グルメ
――多様化する食とメディア
・テレビから見る高校野球のドラマ性
――『熱闘甲子園』2008年、2018年の構造分析より
・「文化人」としての林修
――出演番組における「親しみやすさ」の生成
・“ジブリっぽい”とは何か
――スタジオジブリからみるノスタルジアの倒錯
・吉村洋文大阪府知事とテレビ
――コロナ禍における政治家のメディア戦略
・情報化社会におけるオピニオン・リーダー
――Z世代による情報発信の多様性
・“ジャパネットたかた”にみるテレビと通販の関係性

3期生
・テレビバラエティ史からみる「お笑い第七世代」
・スタジオジブリ映画の食事シーンの描かれ方
――宮崎駿監督作品を中心に
・音楽ライブが果たす役割
――東日本大震災と新型コロナウイルスを事例に
・野生爆弾くっきー!からみるテレビ・SVOD・YouTubeのバラエティコンテンツの特性
・北川悦吏子が描く病と恋愛
――病と生きる恋愛の神様
・バラエティ番組からみるテロップが生み出す笑い
――制作者がつくる仕掛け
・日本スゴイ番組から見る自国賞賛
――クールジャパンが創り上げる日本イメージ
・時代とともに見る音楽番組の変容
――聴く音楽とみる音楽
・宮藤官九郎の世界観
――地域を異化するテレビドラマ脚本
・テレビドラマ『おっさんずラブ』から見る新しいBL
・あいづちと笑いの東西比較
――『やすとも・友近のキメツケ!』と『はやく起きた朝は…』にみる女性のあいづち
・女性アナウンサーの役割の変遷
――タレント化の歴史から考察
・『シンデレラ』と『美女と野獣』の実写化に見るプリンセスの再定義
・『あさが来た』から見る朝ドラヒロインの新時代
・テレビ番組とタレントの好感度
――出川哲朗から見る、身体とコミュニケーションの変化
・テレビが描く『障害者』
――「感動ポルノ」と「優生思想」の超克
・テレビタレントのYouTubeへの進出
――お笑い芸人からみるテレビとYouTubeの分析

2期生
・テレビとバレーボール
――ジャニーズの起用とNEXT4の登場から考える両者の関係
・全国ネット番組におけるグルメ情報の偏り
――『ヒルナンデス!』に見るグルメ分析
・ジェンダーから見る女性アイドルの「卒業」
・フィギュアスケート放送の移り変わり
――全日本選手権(女子シングルFS)を中心に
・ゴジラが象徴するもの
――『シン・ゴジラ』に受け継がれた『初代ゴジラ』
・リーダーらしくないリーダー
――大野智からみる「支えたくなるリーダー」
・トーク番組におけるVTRの役割
――『マツコの知らない世界』『水曜日のダウンタウン』に見るVTRの違い
・『8時だョ!全員集合』からみる黄金時代のバラエティ番組
・男性ファッション雑誌の意図
――『メンズノンノ』『ウオモ』の紙面と読者の分析から
・学校ドラマにおける教師と生徒
・日本における韓ドラの変遷~女性たちにとっての韓ドラとは
・テレビによるスポーツの「ドラマ性」
――第95回箱根駅伝にみるマラソン中継
・平成学園ドラマにおける教師像
――『ごくせん』と『GTO』から見る熱血
・『M-1グランプリ』におけるツッコミの分析
・テレビに頼らないアイドル
――ももいろクローバーZからみるプロモーション
・ジャンプにおける冨樫義博漫画の存在
――『幽☆遊☆白書』、『レベルE』、『HUNTER×HUNTER』の特徴から
・芸人が脱ぐ理由
――『HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル』に見る裸芸
・NHK「チコちゃんに叱られる!」にみるクイズ番組の構成

1期生
・多国籍化するK POP
――日本人も活躍できる時代
・「半沢直樹」から見るヒットドラマの定義
・メディアに映る天皇像
――明治期の写真から1945年8月15日のラジオまで
・タイムシフト視聴からみる人気バラエティとその構造
――『アメトーーク!』を中心に
・「HIKAKIN」から見るYouTuberのタレント化
・テレビ内における性的少数者像の変化
――「マツコ・デラックス」というLGBT
・ディズニープリンセスからみる恋愛観の変容
・テレビドラマにおける嵐の成長と作品の関係
・テレビのなかのパロディ
――『逃げ恥』『ミタゾノ』それぞれのドラマにおけるパロディの形
・メディアからメディアへ、多メディア化とは
――有川浩「図書館戦争シリーズ」の分析より
・変化するアイドル
――YouTuberアイドルの誕生
・テレビが生み出すスポーツ文化
――Bリーグを事例として
・『三太郎』シリーズから見るCMのシリーズドラマ化
・ファッションと映画
――ファッション・アイコンとしてのオードリー・ヘプバーン
・松本人志の世界観
――「かなしみ」「狂気」「日常の隣」から見る
・ネオ地方基幹局としての北海道テレビ放送
――HTB『水曜どうでしょう』にみる偶然性事象